COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大の中で・5

COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大の中で・5

先回のお知らせより、二か月も経ってしまい、間もなく7月が終わろうとしております。

日本では雨天が続き、気温が高い日もあるジメジメした嫌な時期、ニュージーランドでは一年で一番寒い時期ですが、皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

 

この間、日本では各地で豪雨や大雨による災害が起こり、特に熊本での被害が大きく、この災害でお亡くなりになられた方に心からお悔やみ申し上げます。
被害を受けた方は、更なる降雨の中、未だ通常生活に戻れず、COVID19(新型コロナウイルス)感染下での避難生活を強いられ、現地では懸命な復旧作業が行われています。
今年の日本は、7月に台風が来ておらず、長い雨天が続き、梅雨明けもしていないようで、もしもオリンピックが開催されていたら、とも考えてしまいます。

ニュージーランドは冬本番で、テ・アナウでは最低気温が氷点下になる日もあり、少し雪が舞う時もありました。街から見える山々の頂上は真っ白で、夜中に雨が降った寒い朝は山の中腹まで白くなったこともあります。
私どもはこの二か月、四半世紀ぶりの「冬」を越すべく家内設備の設置工事や修繕作業をお願いし、それに伴う地元役所や工事施工会社の対応の遅さにストレスを感じる自分をなだめながら、数々の工事や作業を見ていました。そして、ニュージーランドと日本のCOVID19(新型コロナウイルス)の状況を見比べながら、Twitterの更新だけして、粛々と過ごしておりました。

 

この二か月、ニュージーランドではLockdown が解除され、レベルが3から2に下がり、6月初めに感染者数が減り始め、政府は6月8日深夜23:59 にCOVID-19感染アリートレベルをレベル1に下げて、感染防止策を奨励しつつ「通常生活」に戻しました。その同日には、ニュージーランドの感染者数がゼロになり、世界で感染が拡大する中、ある一定数人口がある国で「COVID-19(新型コロナウイルス)フリー」を成し遂げたことは他国からも評価されました。
ニュージーランド航空も、6月25日から週一便に限り、オークランド~成田間往復直行便を運航しております。

ニュージーランドは海外から戻るニュージーランド国籍者、永住権取得者について、入国後の14日間の自己隔離を「政府負担」で政府指定の施設(ホテル)で過ごすことになっています。この隔離者へも、レベル1に移行したことで「特別な理由がある場合」につき、14日間の期間を短くできることを認めました。

しかし、6月16日には海外から戻って、この「特別な理由」で隔離期間を短縮し、国内を移動した二人から感染者が出て、その後一か月ほどにわたって、海外からの入国者から感染者が続出し、隔離施設から脱出する人たちの問題も起きる有様です。
現在の感染者数は7月27日時点で21人、ただし、これは海外からの入国者による感染者数「のみ」で、「国内での感染者」は未だゼロのままです。

 

南半球の島国であるニュージーランドで必死に感染拡大を防いでいても、世界では一向に感染拡大が収まらず、いったん収まったかのように見えた日本でもまたもや感染者が増え、一日の感染者数が最初の感染拡大時よりも多くなっています。
またオーストラリアも、ニュージーランド政府がオーストラリアの感染者が減少したら始めようとしていた「Tasman bubble(バブル=移動の範囲、をオーストラリアとニュージーランドの二国間に広げること)」がヴィクトリア州での感染爆発により、先送りになりました。

日本政府はニュージーランドの危険情報を「レベル3」とし、レベル3に指定された国以外も「レベル2」として、こういった国から入国する場合は日本国籍者・永住権所持者のみ、入国時申請、政府によるPCR検査、14日間の自己隔離、公共交通機関使用の禁止としております。
対するニュージーランド側も海外からの入国者は自国国籍者・永住権所持者のみ、政府によるPCR検査、政府施設での14日間の隔離としており、双方の国で(特別な場合を除く)ビジネス・観光・留学などでの入国は許可されておりません。

 

日本の旅行会社各社は、海外旅行が可能になる条件として、*外務省の危険情報がせめてレベル1になること、*渡航先での14日間の自己隔離が不要になること、*日本帰国時の14日間の自己隔離が不要または緩やかになること、*PCR検査が陰性であれば、公共交通機関が使用できること、*航空会社各社の運航が通常運航に戻ること、*渡航先での目的地(観光地)が営業を再開していること、などとしております。
ヨーロッパの各国で日本からの入国受け入れが始まったというニュースを聞くものの、渡航先の国が「レベル3」のままでは「日本発」ツアーを催行することが出来ません。

さらに皆が一番望んでいるのは、*ワクチンが開発されること、ですけれども、開発にはお金も時間もかかり、使用されるのは2021年以降?との予測で、それでは年内発の海外旅行は難しいのでは、となってしまいます。

国境が閉ざされたままでは「海外への移動」はできないため、少し感染が落ち着いた6月頃には日本でも、ニュージーランドでも「国内」に方向転換し、日本では海外旅行を取り扱う旅行会社でさえ「国内旅行」商品を販売し始めました。
ニュージーランドでも一番の「お客さま」であったオーストラリア人が来れず、「お客さま」の対象をニュージーランド自国民へと変え、特に家族旅行が増える6月のスクールホリディ期間は国内の観光地がニュージーランドの人たちで今までない賑わいとなって、Lockdown後、落ち込んでいた業績も少し明るくなったようです。

 

当社は例年10月下旬からの営業ということで、常々「今は”冬眠中”(?)」と割り切って、静観しておりました。

しかし、上記のようなCOVID-19(新多々コロナウイルス)感染拡大だけではない”Black Lives Matter”などの世界での動きを見ていると、「来シーズンについては厳しい状態になる」、「”他のこと”も考えないといけないのではないか」、と思い始めるようになりました。

「山歩き」ツアーに関しても、人気のあるミルフォードトラック、ルートバーントラックガイド付きツアーの営業期間が短縮、ツアー出発日の減少に変更になって、これにより今年3月までにいただいておりました来シーズンツアー10数本の内、半数近くをキャンセルや変更せねばならず、その変更についても、こういった状況で設定して良いものか、と言う気持ちもあり、中々動けずにいる状態です。

家内設備設置工事でエネルギーを取られ、来シーズンのことを考えあぐね、少し体調も崩した二か月でしたが、工事も終わり、余計なエネルギーを使うこともなくなりましたし、何時までも考えあぐねているのではなく、「来シーズン」について、”現状で出来ること”で動き、「この先」については、”幾つかの道”を考えようと思っています。
勿論、来シーズンからの海外旅行が可能になるのが一番、なのは言うまでもありません。

ツアーをお申込み、ご検討いただいているお客さまにはそれぞれ連絡してまいりますし、当社が来シーズン、どうしていくのか固まりましたら、お伝えしてまいります。

 

今回は久しぶりのせいか、長い内容になってしまいましたことお許しください。

ニュージーランドはまだ気温が低い日が続きますし、日本は梅雨明け後の猛暑も来ます。
どうか皆さま、感染にはくれぐれもご留意され、体調にはお気を付けて、お元気にお過ごしください。
次のお知らせが明るい内容になっていますように。

 

※ニュージーランド保健衛生省サイト内、現在の感染者状況ページ
※外務省海外安全ホームページ https://www.anzen.mofa.go.jp/
※上記サイト内、新型コロナウイルス(日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置及び入国・入域後の行動制限)ページ https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/pdfhistory_world.html
※ニュージーランド航空 日本サイト  Air New Zealand site

 

ツトコアウトドアガイズ社