オミクロン株と国境緩和ステップ開始・19

いつも当社サイトをご覧いただき、ありがとうございます。3月になって、ニュージーランドは季節上の「秋」に入りましたが、今年はまだ暑い日が続いています。日本は年度末の月、学校では学年末、卒業のシーズンですね。そうだ、ニュージーランドも税制上では3月が「年度末」です、会社が動いていないので直ぐに終わるであろう会計業務をやらないと。

この「お知らせ」、更新頻度がひと月に一回の投稿になっております。Covid-19(新型コロナウイルス)感染拡大前のあの多忙な日々を思えば、時間があり、週一回ほどの頻度で投稿できそうなのに、どうもやる気が起きません・・・。

それはここのところ、感染者拡大に加え、ガソリンや品物の物価高騰、オリンピックでの数々の問題、ロシアとウクライナの危機、と気が滅入るようなことが次々に起きていることもあるのかもしれません。

 

オミクロン株感染が倍々で増加

ニュージーランドでのCovid-19(新型コロナウイルス)の状況について、先回のお知らせ以来、オミクロン株が蔓延し、四週間弱であっという間に一日の感染者は2万人近く(今日の新規感染者は17522人、入院患者数が696人)に増加、今日までの総感染者数も24万人!(現在の感染者数は19万2千人)となりました。あの感染者ゼロを目指していた日々は何だったのだろうと思うこの頃です。

先月までは感染者が少なかった南島南部でも感染者が出て、ミルフォードトラックガイド付きツアーでもハット(山小屋)スタッフが休日中、クィーンズタウンで感染。そのハットを閉鎖し、スケジュールを変更して催行する事態となりました。また、大学のある「学生の街」ダニーデンでは大学、高校などで感染が拡大しました。

政府は新規感染者数が千人になるという状況から、2月14日の23:59より『オミクロン株感染拡大による3フェーズの対策計画』のフェーズ2、「重症化リスクのあるものを特定する」方針での対策へと移行し、RAT(Rapid Antigen Test)検査を使用、自己隔離期間は14日から10日に短縮。しかし、その後も感染者数が倍々で増え、2月16日は1000人越え、2月20日は2557人、2月21日の週からは3千人を越えて、10日後の2月24日の23:59からはフェーズ3に移行することに。

移行した日は感染者が6千人越え、2月末には15000人を越える感染者数。あまりの多さに、以前は追跡アプリを使用して、立ち寄り場所を全て記録、そこから次の感染者を予防していたのに、これだけ数が増えると追跡するのは「陽性で重症の場合」になり、PCR検査後の検査施設もパンク状態で、主たる検査は自己によるRAT検査にせざるをえません。
さらに「家族以外」の濃厚接触者も以前は皆、自宅隔離だったのが、事故でRAT検査しながら、結果が陰性であれば就業も通学も可能になっています。

2020年3月半ばからの数々の政府政策は「感染者ゼロ」「感染者や死亡者数が少ない」という目的のためと理解できました。それを他国から称賛されていたことが”プライド”にあるのか、感染者が増えたら、「検査は自分で、行動追跡も重症者が、陽性の人も自宅隔離で」として、その「目的」をはっきりさせないまま実施しているのが理解され難いように感じます。他国のように「これからは”With Covid-19(新型コロナウイルスと共に)”に方針を変えます。だから~」と言えばよいのに、とモンモンとします。

 

ロシアとウクライナの問題勃発

オミクロン株による感染者増加の中、遠い北のロシアからウクライナに武力行使の侵攻が勃発。

私は海外添乗で、ロシア、バルト三国、東欧諸国、コーカサス三か国を訪れたことがあります。これらの国々の紹介では、殆どが長年、陸続きによる「侵略、侵攻、占領」の歴史を持ち、その都度、人々の生活は変更や我慢を強いられてきたこと、そこが原因の問題があることも説明していました。

昨今ではその周りの西側諸国も関わり、政権の思惑や資源などの経済面での駆け引きによって、難しい問題がまずます困難を招き、何回か武力を行使する「紛争」も起こったことも。

今回の侵攻も、武力を行使することで、ウクライナの人々は勿論のこと、ロシアの人たちも亡くなり、傷付いています。すでに二回の停戦交渉が行われていても、双方主張を譲らず、歩み寄りがありません。ヨーロッパ近隣諸国はロシアからエネルギー資源を、「ヨーロッパの穀物倉」と呼ばれるウクライナから穀物を供給されており、それらが滞ることは人々の生活の基盤を揺るがすことを意味します。

ニュージーランド政府は他国と同じく、ロシア政府の武力侵攻に反対、ロシアへの経済制裁措置を支持しています。でも、この国にもロシア、ウクライナ、それぞれからの移民がいらっしゃいます。
早急にウクライナの方たち、この侵攻に駆り出されているロシア人の生活が平穏に戻るよう、そして、経済的な打撃にならないよう、冷静に対話をして、この問題解決の道筋を見つけてほしいと切に願います。

 

  急に国境管理緩和の発表

オミクロン株の感染者数増大とロシアとウクライナの問題で、政府は「それどころではない」のでは?と思いますが、ちゃんとお約束通り、2月27日の23:59から国境管理緩和ステップ1が開始されました。

2月28日、オーストラリアからの5便で900人のニュージーランド人が帰国。この日の政府会見では国境緩和政策の変更があるかもしれないとの報道があり、16時の政府会見で首相から以下のように発表がありました(詳細はこちらより

*3月3日からワクチン接種者の自己隔離はなし(未接種者は現行のまま)
*すべての入国者は出発72時間前検査を受け、到着日と5日目、6日目にRAT(Rapid Antigen Test)検査をする(その結果が陽性時はPCR検査を受ける)
*3月14日からとしていたステップ2の開始を、3月5日からに早める。但し、熟練労働者、および、ワーキングホリディヴィザ所持者は3月14日からのまま(入国時条件は上記と同じ)

上記RAT検査を容易にするために、RAT検査キットをスーパーや薬局などで購入できるようにもしていきます。

この発表でステップ2開始が早まったことで、その後の4月開始のステップ3、7月開始のステップ4、そして最終的に国境を開ける10月開始のステップ5、それぞれが早まるのではないか~と期待されています。

 

オミクロン株感染のピークが過ぎるのは3月半ば

2月初めから始まったウェリントンにあるBee Hive(国会議事堂)前を占拠しての「ワクチン接種義務化や5~11歳への接種反対運動」は、政府のCovid-19(新型コロナウイルス)政策で厳しい状況になった方、政府のやり方に反対する方も合流、大きくなったため何度か警察が出動する事態にもなっていました。

上記国境管理緩和政策の前倒しは首相支持率を上げるだろうと言われ、そのタイミングを狙ったかのように、3月2日早朝、ニュージーランド警察が占拠していたデモ隊を襲撃。デモ隊のキャンプ場で何故か?火事が起こり、警察官がデモ参加者が警察官から暴行を振るうなど、問題になり、批判されるような行為が明らかにされています。

確かに、このデモ隊が場所や道路を占拠することで仕事や学業に使用の出る方たちもいらっしゃって、デモ隊のキャンプ場でオミクロン株感染が広がり、対応を急がねばという状態ではありました。だからと言って、警察官による急な襲撃や強引な態度は「これがニュージーランドなのか」と驚き、怖いほどでした。警察からの襲撃の結果、デモ隊は国会議事堂前から立ち退いています。

この襲撃後、3月3日の感染者数は最大の23183人になり、政府はこれがピークで、今後は感染者数が減って、ピークが過ぎるのは3月半ば過ぎとしていますけれどもどうなることか・・・。

 

 問題が山積みで先が見えず暗いけど

今週に入っての感染者数は17522人。多少は減ってきていますが、ピークを越えるのはもう少し先のような気がします。
これを感染拡大への不満をきっかけに政府財政状態も突き上げられ、ここ2年ほどで使用した資金は30年かかって貯めた「貯蓄」を使い果たしてしまい、今後は税金が上がるという声が多くなっています。

また、ガソリン高騰からか全ての物価が上昇、あまりにも急に上がって気持ちが追いつきません。

そして、ロシアとウクライナの問題。ニュージーランド政府も停戦を求め、ロシアへの経済措置に同意し、ウクライナの人々に人道的支援をする姿勢を表明しています。それぞれの国でたくさんの人々の生活を脅かす、武力行使行為の戦争は直ぐに止めてほしい。

そういった諸々の問題を考えると先行きが不安になってきます。そうすると自己免疫力が低下して、身体が不調となり、精神的にも影響が出てくる~と悪循環に陥ります。
お蔭さまで毎週末、当社オンラインツアーの催行があり、私どもはお客さまの表情やお客さまとの会話に救われています。そんな風に出来るだけ気持ちを切り替えて、来シーズンこそは皆さまをガイドするという希望を持って、過ごして行こうと思います。

心がざわつくこんな時だからこそ、当社オンラインツアーの自然の動画に癒され、私どもと楽しい時間を過ごしましょう。

 

オンラインツアー、毎週末、催行しております。
鬱々した気持ちを晴らすべく(?)お部屋にいながら、フィヨルドランドをハイキングで歩きませんか。


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※ニュージーランド政府 COVID19(新型コロナウイルス)サイト 日本語ページ
※ニュージーランド保健衛生省サイト内、現在の感染者状況ページ
※ニュージーランド保健衛生省サイト内、ニュージーランドのワクチン接種率データ
※外務省海外安全ホームページ: https://www.anzen.mofa.go.jp/
※上記サイト内、新型コロナウイルス(日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置及び入国・入域後の行動制限)ページ: https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/pdfhistory_world.html

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