2月になって国境管理緩和発表・18

先回のお知らせをしたのは「昨年」、それから随分とご無沙汰してしまいました。日本は寒くて降雪の多い冬、ニュージーランドは例年より暑い夏になっている中、いかがお過ごしでしょうか。
年が明けた新年のご挨拶もせず、2月に入ってしまっておりまして、大変申し訳ございません。遅くなりましたが、2022年も当社、私どもをよろしくお願いいたします。

1月になって、「一度、投稿しなくては」と思いながらも、週末はオンラインツアー催行、そこでトラブル発生、月~水はその対応と翌週以降の新規ご予約、木曜日になると週末のご予約確認や対応、そしてまた週末にオンラインツアー開催~のサイクルで時間がどんどん過ぎていく有様です。

加えて、年末~1月はSNSで繋がったニュージーランド在住の方々がテ・アナウを訪れたこともありました。わざわざ遠方からお越しの方たちとお会いして嬉しく、共に楽しい時間を過ごした後、他のことでモヤモヤする嫌なことも多々起こり、”楽しいことと嫌なこと”という「相反すること」が続きました。そのせいか、お恥ずかしいことに1月末に少し体調を崩して「青菜に塩」のになり、数日経って元気になっております。

と冒頭から「言い訳劇場」になっておりますね・苦笑。
先回のお知らせから ニュージーランドのCovid-19(新型コロナ)を取り巻く状況が大きく変わっておりますし、2月3日には「国境管理緩和」の発表もありましたので、順にお伝えいたします。

 

新変異株・オミクロン株感染が拡大

先回のお知らせでお伝えした新変異株・オミクロン株による感染は、濃厚接触者も増えていたことと、ニュージーランドの夏休みで国内旅行により増加するのでは?とみられていたものの、さほど数は増えず、国内移動可能日の1月17日にもなって、このまま感染者数が落ち着くのではないかと思われておりました。

これを受けて、ニュージーランド政府は1月20日、「信号システム」Covid-19 Protection Flamework で唯一「Red」地域だったノースランド地域をワクチン接種率も上がったことで、深夜23:59から「Orange」に移行と発表、全国が「Orange」になりました。

その前の1月16日にはトンガで大きな火山噴火が発生。数名の死傷者が出て、火山灰の被害は膨大になっています。この噴火後、トンガと世界を繋ぐ情報網が途切れ、状況が全く分からないと、トンガから一番近い国であるニュージーランドが直ぐに軍を送り、状況把握に努め、トンガが無感染国という対策の上で補給物資を搬送し、現在でも活動中です。

火山噴火の復興開始に安心したと思ったら、1月20日深夜に全国が「Orange」になって直ぐ、1月21日にオミクロン株の市中感染が確認されて・はぁ~ (*´Д`)、政府は1月23日にこの日深夜より「Red」に移行すると発表、全国が「Orange」だったのはたった数日間になりました。

 

「信号システム」の他にさらに異なる「計画」が!

この1月23日の政府発表では「Red」への移行と共に、『オミクロン株感染拡大による3フェーズの対策計画』も発表されました。

*フェーズ1・集団感染が確認された初期段階である現時点はステージ1であり、オミクロン株の1日の感染件数1,000件以下が最長で14日間続くと想定する。ステージ1では、デルタ株対策と同様に、オミクロン株の排除を目指すアプローチを取る。これには、接触記録(アプリ等)、隔離、症状が出た場合のPCR検査(迅速抗原検査(RAT)も導入予定)が含まれる。なお、感染者は14日間の隔離、接触者は10日間の隔離を行うこととなる。

*フェーズ2・ステージ2は移行期であり、オミクロン株の感染による重症化のリスクがある者を特定することに重点を置くこととなり、そのための対策を調整する。なお、オミクロン株で重症化する人数は少ないものとなるだろう。

*フェーズ3・1日の感染件数が数千件に達した場合、接触者の追跡方法、接触者の定義、隔離の要件を変更する。数週間はステージ3には至らないと想定しているが、詳細については1月26日(水)に発表する。

正直「信号システム」もよく理解できていないのに、この計画もよく分からず、小さいことにこだわらないキーウィ(ニュージーランド人)がこれをすべて理解できるのだろうか?と思ってしまうほどです。

そして、数日後の1月25、26日に上記計画に基づいて、現在は「フェーズ1」の段階で感染者の隔離期間は10日間(濃厚接触者は7日間)と発表しました。
また、2月3日23:59より集会、イベント、飲食店でもマスクを着用、そのマスクは「耳掛け式」のもので、スカーフやバンダナでの代用は禁止と、今まではマスク代用品のように「口を覆う物」もOKだったのが、2月3日からは「マスク式のみ」となりました。

 

 5~11歳の子供たちも接種開始

トンガ火山噴火とオミクロン株市中感染確認と並行して、1月17日からは「5~11歳の子供」たちへの接種も開始。これに対して、「大人の接種は”自分で判断して、自分で決めることが出来る”」と容認していた方も、「判断力のない子供たちに接種をさせるのはなぁ、うーん」と検討中の方もいらっしゃいます。

SNSをみておりますと、在留邦人の方でもこの子供への接種をきっかけに日本に帰国(もしくは一時帰国)される方もいらっしゃるようです。私どもも『もし、この年齢の子供がいたらどうするだろう』と思うと、考え込んでしまいます。

このようなワクチン接種にまつわる人間関係でも頭が痛いのに、ガソリン代の高騰、それに伴うインフレ率が5%を越えるほどの物価の高騰、海外からの労働力は来ず、信号システムで制限が多いことで慢性的な人手不足から、スーパーの棚には品物がない、カフェでオーダーしても一時間も待つ状態などなど、さらに頭が痛くなるようなことばかり・・・。

厳しい経済で起きる諸々の状況に対策をしない、ワクチン接種義務化で人々の間に「分断」を生んでいる、感染対策をコロコロ変更すると、ニュージーランド政府へ不満のある方たちは「ワクチン接種反対派」グループが中心となって、デモや居座りなどの抗議活動を行っています。

 

  ついに「きたぁぁぁぁーっ!」国境管理緩和の発表

1月29日には首相自身が移動中の機内で濃厚接触者となる事態が。首相は自己隔離をし、PCR検査を受け、結果は陰性で公務に戻りました。2月1日からはニュージーランド航空の「搭乗時にはワクチン接種完了必須」が開始。この1月下旬ころからオミクロン株による市中感染者数が増え始めたため、2月4日からはブースター(三回目)接種が二回目終了三か月後(その前は四か月後からでした)から可能になりました。

そして、感染者数が三桁になるかという2月3日、政府から「国境管理緩和」に関する発表がありました! 政府じゃ現在の国境管理を2月下旬より「5段階」にわたって緩和していくとのこと。詳細は長くなりますのと、正確な情報のために、在ニュージーランド日本国総領事からのお知らせを掲載している NZ大好きドットコムサイト内ページ を紹介いたしますのでご覧ください。

この発表によりますと、日本からの観光目的の場合は4段階目の7月より入国可能。ただ、それには、ワクチン接種完了と入国後の自己隔離も10日間(もしくは7日間)が条件と、あまり現実的ではありません。その次の5段階では全ての国から入国可能となってはいても、これも”現時点では”ワクチン接種完了、その上での自己隔離期間~になっています。

いずれにしろ、今まで全く入国不可だった状況が今後は緩和されて行くであろうということは喜ばしいと気持ちが沸き立ちました。この「自己隔離条件」が今後の世界情勢によっては、10月には緩和されていくかもしれないという”仄かな”期待もあります。

 

 本当に国境管理は緩和されるのだろうか?という疑問

この「国境開放」に関しては今までも発表があって、その都度(私どもを含む)観光業の人々から喜びの声が上がっていました。しかし、その後、新変異株の出現などで状況が変わるといともたやすく変更されてしまうことから、多くの観光業者から今回の上記5段階政策も施行されるのかどうか?という疑問の声が上がっています。

また、長引くこの状況に対策をしない、子供たちへもワクチン接種させる、何かある度にシステムだの計画だのを出して混乱を招いていると政府への不満は首相支持率に如実に表れ、1月末には就任以来、最低となりました。それで、この国境開放に関する発表も首相支持率を上げる人気取りのためではという見方もあって、「だから簡単に覆されるかもしれない」という気持ちは否めません。

ニュージーランドの市中感染者数は今日2月10日、306人と最大数になり、感染中の人数も2500人に迫り、感染者数減少の兆しが見えていません。ここ数日は、首都・ウェリントンの国会議事堂での抗議運動が盛り上がるほど、政府への不満が大きくなっています(周辺の道路を封鎖する行動から、警察も出動して、多数が逮捕されました)

世界を見ると、各国の政策や条件は様々でも「With Covid(コロナと共に)」に方向転換している国が多く、一昨日の2月8日には隣国・オーストラリアも2月21日から「ワクチン接種完了」を条件に国境を開けて行くことを発表しています。
ニュージーランド政府は、世界情勢をしっかり見て、自国の状況を冷静に判断し、最小公倍数の『出来るだけ多くの国民が一番納得できる』対策、対応をしてほしいと思っています。

(2022年2月4日深夜23時過ぎ、テ・アナウ郊外に出現したオーロラ・寒かったぁ~)

 

新しい年、2022年になって、今年こそは往来自由になってほしい、「通常」の生活に戻ってほしい、その日が来ることを切に願っています。
自身が体調を崩したのに申し上げるのは心苦しいことですけれども、どうか、皆さまもくれぐれも健康第一で、心穏やかな毎日をお過ごしください。
今後、また何か状況が変わりましたら、ここでお知らせしてまいります。

 

オンラインツアー、毎週末、催行しております。
寒い週末、暖かいお部屋にいながら、フィヨルドランドをハイキングで歩きませんか。


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※ニュージーランド政府 COVID19(新型コロナウイルス)サイト 日本語ページ
※ニュージーランド保健衛生省サイト内、現在の感染者状況ページ
※ニュージーランド保健衛生省サイト内、ニュージーランドのワクチン接種率データ
※外務省海外安全ホームページ: https://www.anzen.mofa.go.jp/
※上記サイト内、新型コロナウイルス(日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置及び入国・入域後の行動制限)ページ: https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/pdfhistory_world.html

 

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