入国ルール発表と新変異種発生・16

明日で11月も終わり、明後日からは12月、2021年もあと一か月となってきました。

日本は「ラニャーニャ現象で寒い冬になる」と予想されていた通り冷え込み、降雪があった場所もあるようですね。

南半球のニュージーランド、テ・アナウは日中の気温が25度近くになる日があったかと思えば、10度くらいの日もあって、中々安定しません。
来月5日、ミルフォード、ルートバーン、グランドトラバース各ガイディッドウォークが始まる頃には大きな高気圧が停滞し、暑い好天日が続いていくことでしょう。

 

ワクチン接種率がもうすぐ90%のニュージーランド VS ヴィザ所持者に入国開放のオーストラリア

ニュージーランドはワクチン接種が着々と進められ、二回目接種終了の「フルワクチン」率は今日11月29日現在で85.1%に上がってきています。それと並行し、未だに新規感染者数は連日、100名台で確認されてもいます(今日は182人)。

政府はワクチン接種率が上がってきていることを受け、11月22日の会見で「信号システム」Covid-19 Protection Flamework を「12月2日の23:59から開始」と発表しました。
信号システムの「色分け=対応の段階」はについて今日29日の会見で発表され、北島のオークランドを始めとする11の地域は「赤」、北島のその他地域、南島は「オレンジ」となりました。これは12月13日に再度、見直されます。

このシステムは「ワクチンパス」提示のある、なしで対応可能範囲が変わるため、お客さんを受け入れる側は「ワクチン接種済み」が前提となり、接種していないスタッフがいない状態にする必要があり、「12月3日までに接種を受けないスタッフは解雇」という企業、会社、小売店が出てきました。これにより生活の糧を得る仕事を失くし、国民の中に「分断」を生んでしまうことにもなり、職場で、家庭で、学校で問題になっています。

11月22日、隣国・オーストラリア政府は、12月1日よりワクチン接種済み、72時間前検査で陰性結果の条件付きで「ヴィザ所持している人(日本も含む)の”隔離期間なし”での入国を認める」と国境を開ける方針を発表しました。
長期間にわたって、国境を閉ざしていた状況から、ヴィザ取得者に限るとはいえ、いきなり隔離期間なしでの入国管理緩和には大変驚きました。

オーストラリア以外の他国でも基本的に*ワクチン接種済み、*検査結果が陰性などで隔離期間なしでの入国を徐々に認め始めており、そういった「世界の流れ」を受けての発表にもなりました。

 

ニュージーランドも段階的な国境管理緩和を発表

オーストラリア政府の発表を見たニュージーランド政府も国境について検討、発表せざるを得なくなります。目の前には「連日、新規感染者が増加」という状態があるため、オーストラリアのような(ヴィザ取得者のラインはあるものの)いきなりの国境開放は難しく、入国管理を「段階的に緩和していく」方針で発表しました。

ニュージーランド政府の入国管理・段階的緩和の順番>
以下に共通する入国条件*ワクチン接種済み

@2022年1月16日23:59から:(入国14日前にオーストラリアかニュージーランドに滞在している)ニュージーランド人、永住者、渡航可能な人はオーストラリアからの入国可能

@2022年2月13日23:59から:ニュージーランド人、永住者、渡航可能な人は高リスク国(パプアニューギニア、インドネシア、フィジー、インド、パキスタン、ブラジル)以外の他国から入国可能

@2022年4月30日23:59から:全ての国の人が入国可能(ビザにより段階的になるかも)

そして、この入国時の7日間の隔離施設入室が不要になるのはワクチン接種済みに加え、
*出発前検査が陰性、*滞在期間や高リスク国に関して渡航歴の申告、*到着日、または翌日の検査、*自宅隔離7日間、*隔離期間終了時検査が陰性であること

この発表を知った時は、「4月30日からお客さまが入国できる!」と歓喜しましたが、発表された内容を後から読むと条件が多く、直ぐの入国など到底無理なことと分かり、意気消沈・・・。それによくよく考えれば、日本側でも未だに14日間の自宅隔離があるのですから、二国間を「スムーズに行き来」するのは未だまだでした。
さらにもっと冷静になって考えますと、今、全く他国から入国できない現状からみれば、大きな前進になったと前向きに捉えることも出来ます。

 

観光業には厳しい日が続く

ニュージーランドが渡航先として、”同じような国”と比較検討されるのはカナダとオーストラリアですが、この二か国が国境開放に向けての方針を発表し、それらの規定に比べるとニュージーランド政府発表は「入国までに時間が掛かる規定」になったため、貴重な海外からの労働者や収入源になる留学生がこれらの国に流れるのではと案じられています。

さらに観光業では、期待していたオークランドからの観光客が1月第三週頃までになってしまい、ますます海外観光客の入国が待たれて、入国出来るのは来年の早い時期~と見られていたのが、24日の発表で「半年以上は掛かる」ことになってしまい、観光関連企業、会社(当社もその中の一社)は経済的にも、精神的にも打撃を受けています。

24日の政府発表翌日、11月25日には開始してから90年あまりの歴史があったニュージーランド・ユースホステル(YHA)が直営施設を閉館することを発表し、ニュージーランド国内に激震が走りました。
YHAの企業規模とは比べ物にならないほど小さな当社でさえこのパンデミック後の20/21シーズンは「何とか乗り越えよう」、そして、まだ続くとなった今シーズン、21/22シーズンは「このシーズンを耐えれば」としがみついているだけに、YHAの下した辛い判断が痛いほどよく分かります。

ニュージーランド政府の「安易に国境を開放すれば、感染が広がり、貧困な医療体制が崩壊する」という考えに従えば、状況が快方していくのを待つしかありません。

 

もたもや新変異種が確認される

そして微かな光が見えたと思ったら、南アフリカで新変異種確認されたニュース。
現在、蔓延しているデルタ株よりもさらに強力で、感染力が強く、WHOも「オミクロン株」と名付けて懸念対象に指定しました。
このオミクロン株、確認されてから世界各地で感染者が見つかってきて、ヨーロッパでも、オーストラリアでも発見されています。各国は南アフリカを始め、入国規制対象国を変更する新たな水際対策を講じています。

感染者が減り、これでこのまま収束すると思えば、感染者が増加。落ち着いたと思ったら、新しい変異種株が発生、また感染者が増える、と一進一退を繰り返すばかりで、「何時になったら終わるのか」と世界全体が「コロナ疲れ」してきています。

私たちが今できることは、疲れているからと油断せず、一人一人が自分を守ること。
ニュージーランドでは、12月3日から始まるシステムを遵守して行動し(ワクチンパスやQRコード読み取り)、手洗い(うがい)の励行、ソーシャルディスタンス、必要であればマスク着用を続ける日々を粛々と送っていきます。

日本の皆さまも、寒くなると感染が広がりやすくなります。どうか、くれぐれも体調に留意され、お元気にお過ごしください。

 

コロナにつかれた皆さまに

先日4日夜出現したオーロラ(Southern Lights)を撮影した画像をタイムラプス風に編集した動画をどうぞ(お部屋を暗くして、ご覧いただくと綺麗です)

 

オンラインツアー、毎週末、催行しております。
寒い週末、暖かいお部屋にいながら、フィヨルドランドをハイキングで歩きませんか。


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※ニュージーランド政府 COVID19(新型コロナウイルス)サイト 日本語ページ
※ニュージーランド保健衛生省サイト内、現在の感染者状況ページ
※外務省海外安全ホームページ: https://www.anzen.mofa.go.jp/
※上記サイト内、新型コロナウイルス(日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置及び入国・入域後の行動制限)ページ: https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/pdfhistory_world.html

 

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