ニュージーランドCOVID新型コロナ情報13

暦は8月に入り、「今年は暖冬」とは言え、テ・アナウは夕方になると薪ストーブの煙突から煙が出る今日この頃ですがいかがお過ごしでしょうか。
日本の皆さまへは、暑中お見舞い申し上げます、ですね。連日続く猛暑と、場所によっては大雨の影響もあるようですね。

月に一回しか更新していない「お知らせ」が、今月は遅くなってしまいました。
と申しますのも、先回のオンラインツアーについてのお知らせをして、少し経ったオリンピック開幕前、幾つか思わしくないことが続き、6月下旬には来るであろうと思っていた政府への申請書に対する政府からの返信もなく、意気消沈しておりました。

しかし、(開催の賛否は差し置き)7月23日から8月8日と開催された東京オリンピック2020での、日本の高温多湿な気候と無観客状態との中で奮闘された世界中のアスリートの皆さん、そして、10日から始まった選抜高校野球・夏大会に参加する高校球児らのひたむきな様子を見るにつけ、意気消沈していた気持ちは「まぁいいや」となり、そう思った途端、待ち望んだ政府からの連絡も来て、気持ちが「平常」に戻っております。

ニュージーランドの状況

この間、ニュージーランドのCOVID感染状況は、2月28日より続く市内陽性感染はないまま、毎日入国後隔離施設(ホテル)で陽性感染が確認されているという状態でした。

但し、国内のタウロンガ港において、船舶乗組員から陽性感染が確認され、船舶は停泊、乗組員は隔離されました(今日、船舶に戻ったようです) また、港湾従事者からも陽性感染が確認され、これはワクチン接種に関する情報について「誤った」認識から接種しておらず、思いがけず「水際」で従事する方たちに接種が引き届いていない問題が表面化しました。
南島最南端の港・ブラフ港でも停泊する船舶からも陽性感染が確認され、現在も乗組員は乗船したまま、船舶は停泊しています。

そして、隣国オーストラリアではデルタ株による感染が広がって、州ごとにロックダウンとなり(現在は解除されている州もあります)、オーストラリアからの「タスマンバブル」は7月23日から8週間、停止されています。

このような状況では、国境開放にはまだまだほど遠く、国境封鎖に伴う問題は経済的なものだけではなく、家族の生活問題(離れ離れになっている家族、ヴィザ発給がなされない、入国後の隔離ホテル予約が取れないなど)もあり、それらはますます拡大し、深刻化しています。それに対し、国民からは「with COVID(コロナと共に)」への要望と共に方針を明らかにし、国境開放してほしいという声が大きくなってきています。

ニュージーランドのワクチン接種状況

そういった問題を解決しようという世界の他国を見ると「with COVID(コロナと共に)」という姿勢のもと、ワクチン接種を推し進め、国境を開放し、前に進もうとする国々が増えてきています。
ニュージーランドはそれを横目に見ながら、「でも、ウイルスゼロの状態を保ちたい」というプライドとのジレンマで前に進めず、もがいている?ように見えました。

この「with COVID」にはワクチン接種済みが大前提ですが、ニュージーランドの現在の接種率は1回目接種済みが36%ほど、2回目接種率は21%と「とても高い、進んでいる」とは言い難い状況です。
以前、ニュージーランド政府が示したワクチン接種計画での、現在の進行段階はDの”一般グループ”に移行して接種を進めていますが、接種率が上がらず、感染力の高いデルタ株に対して「接種なしでは」と心配されていました。

政府はこのなかなか進まないワクチン接種をどうするのか、またそれに伴う国境開放はどうするのかとの方針を明らかにしないままの膠着状態が続いていて、その不満は、東京オリンピック2020期間中、ニュージーランド選手が今までにないメダル獲得数となったことで、少しガス抜きれたかもしれません(苦笑)

そして、やっと

オリンピックが閉幕したタイミングか、昨日8月12日、現地時間9時からニュージーランド政府による多言語通訳サービスのあるCOVIDに対する国境対策やワクチン接種についてのフォーラムが開催されました。最初は医療関係などの方々によるアドバイス説明や意見交換などがあり、その後、アーダーン首相から「今後のプラン」が発表されました。

Covid 19 coronavirus: The plan to re-open NZ – home isolation, shorter MIQ for vaccinated travellers

※上記サイトをご覧いただくと、途中に国境開放への4段階を説明する画像があります(PDFファイルは The plan to re-open the border から)

<補足> 上記新聞記事の後、ニュージーランド政府COVIDサイト内に内容が掲載されました。

この段階にはステップ1~4があり、現在の入国後の感染検査と隔離施設での14日間隔離がステップ1、ステップ2は”試験的に”一部(ビジネス関係)の旅行者から「自宅での隔離、隔離期間の短縮」とし、ニュージーランド国内でのワクチン接種を進めて、ステップ3に移行、ワクチン接種の有無と渡航元国の感染リスクを高・中・低に分け、隔離有無や期間を定める「新しいシステム」の導入、最後のステップ4は目標であるワクチン接種済みの入国者には隔離なしとする、というものです。

上記のステップ実施には、入国および検疫職員を始め、空港施設関係者、航空会社関係者への業務を徹底させ、空港設備も大幅に変更させないといけません。政府は年明けには国境を開いていくということでしたが、恐らく、家族で過ごすべく移動を伴う「クリスマス休暇」(12月23日?)までを”目標”にしていくのではと思います。

加えてワクチン接種進行も、今日13日からは年齢が50歳以上の人が接種”予約”可能、その後、18日から接種対象年齢が40歳以上が予約可能、25日からは30歳以上、そして、対象年齢全て16歳以上が予約可能となるのは9月1日からと、接種が進められ、1回目と2回目の間を6週間にして、1回目の接種率を上げていきます。

ステップ実施中のロックダウンを避けるため、公衆衛生管理は勿論のこと、医療体制を維持し、国民も現在、導入されている「コンタクトレーシングシステム(万が一の場合、感染接触者を限定できる接触追跡ツール)」の使用が求められています。

そうなると日本からの入国は?

ステップ3にある「新システム」では、渡航元の国々の感染リスクを「高・中・低」に分けるとあって、その場合、日本の感染リスクレベルはどうなるのでしょうか。このレベルはステップ3に移行する際、各国のレベルが提示されると思われます。

ニュージーランド政府COVID19サイト には現時点のレベルがあり、8月11日付で「非常にリスクの高い国」を
ブラジル・フィジー・インド・インドネシア・パキスタン・パプアニューギニア
としています。

日本は上記に入っていませんが、第5波に襲われている日本の感染状況を見ると、「低リスク」の国には入れず、状況を見ていくと思われます。ニュージーランド新聞記事 の”予想”でも「中リスク(くらい)」になるのではとありました。

昨日、感染者数が最高になったという日本の状態では「低リスク」になるのには時間が掛かりそうです。少しづづ収まって行っても、ステップ3の状態では日本からお越しの方たちは日本でワクチンを接種し、日本出国前とニュージーランド入国時に感染検査、ニュージーランド国内で数日間の隔離になってしまいます。

上記のような状態では、ご旅行者はお越しいただけないため、スムーズにお越しいただくには「新システム」で日本が「低リスク」の国になり、「ステップ4」にならないといけません。

> 在留邦人の私どもが日本に行く場合も、ニュージーランドでワクチンを接種してから渡航し、ニュージーランドに戻る際には日本出発前とニュージーランド入国時には感染検査をして、数日間施設か自宅で隔離、となりそうです(涙)<

まだまだ先は長いけど

今日、発表された内容だとスムーズにご旅行いただくにはまだまだ時間が必要ですけれども、今まで今後について何も指さなかったニュージーランド政府がやっと「次のこと」を発表したことは明るい兆しだと思います。

今、ニュージーランドは冬で、雨や曇り空の天気が続き、気温も低く、どうしても気持ちが防ぎ込みがちですが、その中、気持ちが明るくなるようなお知らせがあったことは嬉しいことです。

皆さまの中でも「早く、ニュージーランドに行きたい」という方もいらっしゃるでしょう。お越しいただくために少しづつでも前に進んで行っていると思われますので、お越しになれる日を楽しみにお待ちいただきたいと思います。

私どももニュージーランド政府と日本政府、双方の対応や対策を見ながら、皆さまにご案内してまいります。どうか更新が少ないことをお許しいただき、引き続きよろしくお願いいたします。

 

ニュージーランドはもう少し寒い日が続き、日本はお盆が明けますと残暑が厳しくなります。皆さま、くれぐれも体調にはお気を付けて、お元気でお過ごしください。

”オンラインツアーご参加もお待ちしております~”


 

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※ニュージーランド政府 COVID19(新型コロナウイルス)サイト 日本語ページ
※ニュージーランド保健衛生省サイト内、現在の感染者状況ページ
※外務省海外安全ホームページ: https://www.anzen.mofa.go.jp/
※上記サイト内、新型コロナウイルス(日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置及び入国・入域後の行動制限)ページ: https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/pdfhistory_world.html

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